今、下記のような理由で、「ソードアートオンライン(SAO)」を観てる途中なんですが。
誕生日に大剣を買ってもらえることになったので物色中なんですが、大剣ってふれこみのおもちゃ全部小さい…。レビューいいのはこれなんだけど、大きくないし知らないキャラの剣だしなぁ。作品先に見てみます…/
— mmsk (@mmsk404) 2017年8月4日
SAO キリト 桐ヶ谷和人https://t.co/YV70OimuUF
カッコイイ!
ニワトリが先か卵が先かっていう感じなんだけど、SAOのキリトの剣の評判がなかなかいいようなので、アニメの方を観てみてから購入を決定しようか。という展開で観ている最中です。
まだまだ最初の方なので、作品についてあーだこーだいうのはやめておきますが、元MMO廃プレイヤーとしてコメントさせていただくと、物語のディティールがいちいち「あーこんな感じこんな感じ」という感じで、それだけでも面白く感じる。
MMOって何ーー?!って方はこちらへどうぞ!
今日は、療養中にMMOをプレイして思った事などを、とりとめもなく書いていこうと思う。長いのでゆっくりどうぞ!あ、少しだけフェイク入れてます。人の話も混ざってますからね!
SAOを観てるうち、懐かしくなって、元ギルメンにLINEを打ってしまいました。
わたしがいたギルドの人たち、特別ちゃんとしてたなぁって何回でも思う。LINEにも書いてあるように、リアルの事で大嘘つく人もあんまりいなかった。
元々リアルで友達同士ではじめたような組もいるような感じの空気で、たまに近所同士で飲み会が開かれていた。
騎士の誰々さんが泥酔しててめっちゃ絡んできて…。とか、盗賊の何々君が展望台で脱ぎそうになって…。おひらきの後ずっと騎士さんと魔法の打ち方の効率の話になってね。みたいな感じの話がよく飛び交った。
ファンタジー世界に片足突っ込んだ不思議な感じの話が聴けて楽しいので、いつもわたしはギルドの隅っこの方に座ってずっと聞いてた。
他のゲームでもモンハンのOFFとかのレポってこんな感じですよね。いい時代を過ごせて幸せだと思う。
わたしは所在地なんかは冗談で返して黙秘を貫くようにしてたんですが、黙秘してる人には必要以上に関渉しないような空気が楽だった。多分これはMMOの世界でも、すごくいい類というか、自分にあったギルドに拾われたんだろうなぁと思う。
出会い厨みたいな人も中にはいて、誰彼かまわず女キャラにWhisper(※ささやきの意味、二人にしか聞こえないチャットのようなやつです)を送り、グラがきれいで比較的ロマンチック(?)なステージに誘って「リアルで会おうよ」としつこいような、アレなおっさんはすぐにうちのギルドでは居住まいが悪くなって、鯖(※サーバーのこと)を移動したり、キャラを変えて戻ってきたりでもう指名手配犯の扱いだった。
SAOで近い感じの小話がちらちらでてくるので、4話冒頭のデートスポットの話とかあるあるー。って笑ってしまう。こちらも多分出会い厨の巣なのだろう…。
なんだかんだと何度もギルメンたちに助けてもらった。
わたしは、女の子向けのキャラが可愛い交流ゲームを何タイトルか遊んでから、このMMOに来たんですが、女向けゲーの一番の敵は同じ女性(若干年かさの方)なんだな…というある種の学びがあって、表面上の男女比は4:3:3(うち3は謎枠)ぐらいと思しき多少ゴツいMMORPGを選び、ゲームの中も女キャラで、中の人も女、という位置からスタートした。
これはこれで怖いんですが、嘘ついてさらに嫌がらせを受けるよりは、もう絶対こっちの方がいいんだ、と思った。結果とても気持ちが楽に過ごせた。どこかの田舎に棲んでるオタク女。という感じでなんとなく伝わっていたように思う。
女向けゲーだと、男でプレイしてもお姉さん()に気に入られてストーキングされ。女でプレイすると、ねちねち言ってこられ…。みたいな状態だったので、つくづく共学的な男女比って大切だよなぁって思った。なんかこの手のたぐいの方は異性キャラがいるとだいぶおとなしくしててくれるのだ…。
最初の森で、どうすればいいかわからず、雑魚に突撃して死にまくってたところを、ギルマスが見かけて、初期装備を揃える用の簡単なクエストを教えていただけた縁で、ギルメンのたまり場に連れてこられて、今に至るんですが、
フレ登録は考えさせてくださいとか、ギルドに入るのはちょっととか、今までの経験上「怖いな」と思うことはだいぶ断らせてもらった。簡単に加入すると大体もめるので。
なんかかんかクエストに連れて行ってもらってるうちに、派生ギルドの方に入ることになった。
わたしはよくクエスト中迷子になるドジ子さん。という位置だったのに、何故か良くしてくださる方ばかりで、一度ギルマスのヨメに「どうしてですか?」と聞いてみた。
「Mちゃん(わたしのプレイヤーネーム)は、嘘ついてないのわかるから」という話をしてくれて、男キャラではじめなくってよかったなぁってほんとに思った。良くしていただいてるうちにわたしもギルドの役に立てたらいいなぁって思うようになっていった。
最初、普段からあこがれの職業、魔術師に就いた。よーしこれでかっこよく魔法を打てるんだーなんてワクワクしていたのに、わたしはゲームの世界でもどんくさかった。
ステータス用語を簡単に説明すると、どこのMMOもこんなような用語がつかわれる。※ゲームによって結構呼び方が違いますが、だいたいこんな感じ。
STR(力)(ストレングス)
DEX(器用さ)(デクスタリティ)
VIT(生命力)(バイタリティ)
LUK(運)(ラック)
AGI(敏捷性)(アジリティ)
INT(知性)(インテリジェンス)
MEN(精神)(メンタリティ)
ステータス振りによって、同じ職でも全然性能の違う役割に育つ。例えばDEXをあげた盗賊は罠を外す事に特化するけど、火力がない。火力も欲しい盗賊はSTRも少し振るけど、器用貧乏。STR賊っていうのもたまにいるけど、戦士でいいんじゃ?AGIを多く振った盗賊は回避能力に特化するので対戦とか作戦向き。みたいな感じだ。
わたしはフツーにステ振りを間違えてしまった。変な風にVITも振ってしまい、中途半端にMENに振った。まぁ、職業選択がそもそも間違えてたと思う。
魔術師自体も、めちゃくちゃヘタだった。補助をかけようとして、クエスト中ずっと戦士さんを素手で殴ってただけだった。なんてことがざらに起こった。結局一代目の魔術師は振り直すより前に、アイテム倉庫にしてしまった。
次に「Mちゃんは回復とかうまそうだよ」と周りのみんなに言われて、回復役のキャラを作った。クレリック(※聖職者)はどこ行っても珍重されるとのことで、出来るかなぁ…?と思って作ったんだけど、やっぱりヘタだった。
幸いにも野良パーティにほとんど乗らずに済むような環境だったので、先輩クレリックに色んなことを教わって、魔術師よりは役に立てた。
そのゲームのクレリック職には、前衛用のスキルも実装されていて、モンスターを倒せる強いクレリックも作れますよ。という選択肢も一応あった。
この場合のクレリックは、STRやDEXなどの前衛用のステータスに振って育てるから、後衛職なのに火力があって、強いステージにもソロで蘇生しに行けるような感じだ。
ただし、魔法防御とMPが激しく劣ることになってしまうので、一長一短である。
意味が分からない人にもう一発かいつまんで説明すると、
MMOには、前衛(戦士など)と後衛(魔術師、聖職者など)という枠があって、ステータスはレベルが上がるごとに自分でどれに振るか考えてキャラメイクする。
前衛がよく振るステータスはSTR(力)DEX(器用さ)VIT(生命力)
というパワーや素早さに関するステータス。
後衛がよく振るのはINT(知性)やMEN(精神)というような頭脳系ステータス。
普通、ステータス振りを間違えると、そのキャラは取り返しがつかない。※振り直しは課金アイテムが必要なゲームがほとんどなので、慎重に!
わたしは、かっこいいなぁ、やってみたいなぁって憧れつつ、一般的な後衛クレリックをずっとちびちびと育ててたんだけど、ある日後衛のステ振りでも、装備揃えて戦闘スキル鍛えたらちょっとは戦えるやん!って気づいてからは、後衛なのにずっと前衛スキルを鍛えてる変わったクレリックという不思議な位置で頑張ることになる。
スキルは勿論MAXまで鍛えて、装備もそろえる頃には立派な廃プレイヤーになっていた。
中の上レベルの戦士がソロだと多少苦戦するぐらいのステージに出向き、ソロでボコボコ倒して自分でもりもり回復出来るので、気持ちよかった。つまり、弱いものいじめである。魔力は後衛並みだし、強いステージには前衛と組んでいけばいいのだ。
前衛と間違えられて「後衛です!」と返す機会も増えて、うぇっへっへ…わたし、カッコいい~。イヒヒヒ…ってモニタの前で一人照れたりした。
しかしながらたまにギルドチャットで「Mちゃんいた!蘇生お願い」という要請が飛んでくると、普段ソロで慣れてることでも緊張してしまって、今度はわたしが死ぬので、結局救助を要請してきた方が、回復役のキャラに入りなおして蘇生してくれたりした。
相変わらずギルドの役にはほとんど立てず、大勢でいくクエストでは、毎回迷子になるし、死ぬし、殺すし、間違えるし、ほんとにアレだった。しかし、後衛のクレリックをここまで前衛として鍛えぬいた人。ということについては、みんな好意的に見てくれていて、面白がってくれた感じだ。実際この変わり種クレリックが一番役に立てた。
こんなわたしだったけど、子供のころから記憶力が異様に良いので、ギルドの人が半年前に言ってたことなんかもよく覚えてて、あと、どんくさいくせにカンも異常に鋭く、口も堅かったので、ギルドのたまり場でROMってると、いつの間にか、あちこちから相談をうけるようになっていった。
わたしもきいてもらっていたし、相談されると、役に立てるのがうれしかったので、いっぱい聞いた。たまにギルメン同士の恋愛相談なんかも受けた。誤解のないように言っておくと、勿論冒頭で語ったような出会い厨とは、まったく違う種類の話だ。
そういう時はリアルに発展してもわたし的に発言に責任がとれる範囲でコメントするように心がけていた。もし振られたりしたら傷つくのは中の人だから、出来るだけ丁寧に答えた。すぐ迷子になるし、迷惑ばかりかけてたので、これすら手を抜いたらおしまいだとも思っていた。
もうネットとリアルを完全に分けて考えるような化石みたいな時代ではないのだというのが相談をうけまくった感想だ。十年前ぐらいはよく「ネットでは嘘がつけるから」みたいな話が廻ってきてたように思う。
わたしはあんまりそうは思わない。今はネット上では他のつながりがある事も多く、そこからあっさり身元が割れたりもする。
MMOに限らず、SNSであれこれやりとりしてると、絶対地金の部分って出るよなぁって思う。ネットの文でも人間が書きこんでるので、いいとこも悪いとこも見える。
このギルドにいる間、少しずつ、性格がひん曲がってる箇所も、常識的な範囲でですが、隠さないようになっていった。いいとこを見てくれる人もいる。隠してもどうせ皆最初から分かってる箇所だから、取り繕わない。合わない人は去っていったけど、わたしは悪いとこばかりではないのだと思った。
それまでずっと人間不信で、MMOなんかやったら立ち直れないんじゃ?てちょっと 思ってた。ふたを開けてみると、モニタの向こうにもニンゲンがいて、ゲームの世界の中にリアルのニンゲンがうろついてるだけなんだと思った。わたしがみてる範囲では、すぐバレるような嘘はつかない人ばかりで、つく理由もないと。そんな感じだった。
結局わたしは、このギルドにいるうち人間不信を半分克服出来た。ネットだからとばかにしていたら、どうなっていたかわからない、感謝しかない。
あとは社会復帰してリアルでぶつかって治そう、と、頑張ってるうちに、忙しくて入れなくなってしまった。たまに連絡先をしってるギルメンがINした様子を教えてくれたり、ことづてを預かったりしてくれた。
ある日「Mちゃん、サービスが終了した」「終わる時はこんなにあっけないんだなぁ」というような連絡がきた。ああ、なんでもう一回INしなかったのかなってすごく後悔した。
ただ、また縁があれば会えるだろうと思う、このセカイはどこかで必ず繋がっているから。
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数年ののち、恋愛相談をうけた一人のギルメンから「クレリックのAちゃんと結婚したよ。リアルで」「Mちゃんがキューピットだった」という報告が来て、わたしは、嬉しくてうれしくて。やっと役に立てた気がした。もっとこんな話が増えればいいって、ワクワクした。ファンタジーの世界がそこまで迎えに来てくれた気がしたからだ。
責任感の強い盗賊と、明るい魔術師の先輩だ。ずっと二人は幸せに暮らしている。遠いけどいつかお祝いを持って遊びに行く約束をしている。
数年前サービス終了したMMOの話でした。
▼この記事を書いた元廃プレイヤー▼
▼元廃プレイヤーが描いた漫画とは思いがたい漫画▼
林田さんは続き超描きたいんですよねーー。