4年ほど前、目標設定シートを作ってみた。といった趣旨の記事を書いた。
目標設定シートのDL先や、詳しい話は過去記事に載せているので、そちらを参照してください。一番最後の目標から埋めていくのがこのシートの特徴です。
引っ越しの片付けの途中、このシートが出てきて、若干微妙な気持ちになった。
わたしは基本的に承認欲求の塊の人って自覚があって、そしてそれが悪いことだとも思ってない方なんですが(行動の理由はどうあれ、もがいたり形にしていくのはいいことだと思うので)過去の”わたし”につい「こんな生き方はしんどかったろ?」と問いかけてしまった。
いろんな理由が絡み合い、漫画を描きたくなくなってから、ずっとずっと向き合った。解答は出てないし、答えなんかないのだとも思う。
今このシートを作ったら、どんなことを書くだろう?
というわけでもう一回書いてみた。
夢を書きだす時に卑屈になってたらだめだろ。と思うんで、今回もバーンと書いた、バーンと。人生は短い、自分で自分の可能性を摘んでる暇なんかないのだ。
創作の最終目標は実は子供の頃から変わってなく、自分の作品にちなんだ名前のついた、ツリーハウスをどこかの街角に建てたいっていう野望。これはなんか多分叶うと思う。他ならぬわたしがそう思うんだから、叶うんだろう。
前の目標設定から4年経って、小説も書きたいって夢が追加され、そして、読者や友人のことを大切にするにはどうすればいいかな。ということをよく考えるようになったのかなぁと感じる。
というのも前のシートで名前が上がっていた友人は、もうほとんど失っていたから。わたしばかりが悪くもないとも思うけど、もう少しはうまくやれたかもしれなかったからだ。
わたしは出来ることが偏りすぎてて、ひとりでは到底ここまで生きてこれなかったなぁって思う。出来ないことはとにかく人に助けを求め、そして、わたしが得意な事で恩返しできるなら、なるべく力になりたいとも思う。
大切にするって、どうすればいいんだろう?
こういうのはまずは自分を大切にしないと、絶対に出来ないことなんで、この4年ずっとずっと向き合った。きっとこのことは一生悩むし、この悩みを手放した時、きっと誰かがわたしの代わりにわたしのことについて悩むことになるので、そんなぐらいならわたしはこのまま悩み続けてていいのだとも思う。
4年経っても、わたしはやっぱり叶えたいこと、諦めてないこと、最初から諦めるつもりもないものだらけで、あんまり変わっていなかった。
でも、多分、生涯を終えるころ、出来たとか出来なかったとか、そういう次元の話は問題にしてないような気がする。言い訳に満ちた人生でなければいい。
さて、話題は少し変わって……。
前、東京に棲んでいたころ、本当にこもって仕事ばかりしていた。体を壊して強制送還を喰らうことになり、ふと気づくと帰るまであと一週間しかない。そういえばどこにもでかけなかった。本当にどこにもでかけなかった。東京タワーにも昇ってない。原宿にも行ったことがない…。
その時やっと後悔した。いつか行こう。とかいって行かないままというのは、どんな近所でも南極や宇宙のはてと変わらないんだ。すごくすごく後悔した。
そういった思いから、東京にもう一度戻ってこれた今、
2年後の目標:「東京で降りたことがない駅をなくす!」
この目標を掲げ…。
先日手始めに千駄ヶ谷駅に降りて来た。
予備知識一切なしで降りたので、この町でなにをすればいいやら見当がつかず、駅のマップを見ると、少し歩けば”外苑”とかいう綺麗な施設があるみたい。ということがわかった。苑の字が美しいので、気になっていた地名でもあった。
しばらく歩くと、こういう看板が見えた。
*第一印象*俺が思ってた外苑と違う。
なーんだ…もっと樹がたくさん生えててきれいな施設かと思ってたのに…字で外苑って書いてるだけじゃん…とかへこんでしまった。
今にして思えばバカ丸出しで、これが世に言う外苑なわけなかった。というのは、がっかりして千駄ヶ谷駅に引き返す前に、通りすがりのおじさんに質問してからわかったこと。
それというのも、思ってたより車通りも多く、道路幅も広く、歩いていてしんどかったところに、この看板だったのだ、遭難した人は、なんでも山小屋の明かりに見間違えるものだ。いや、なんかヘンだな!?とは思っていたんだけども。
心がざわざわする広さ。
スポーツ漫画とかで主人公が目指すあれ。
頂点の方々が集うスポーツ施設が多い関係で、この界隈はランニングしてたりジャージ姿の活きのいいニンゲンがやたらと散見される。
ここで「犬の嗅覚」とあだ名される、鼻がよすぎて人の感情の匂いまで嗅ぎ分ける原始人から、外苑近辺の推しポイントの話になる。
汗の匂いというのは大きく分けて二種類あって、スポーツ後の汗は全然臭くなかったりする。(もちろん感じ方には個人差があるのでわたしはこう感じる、という話をしている)
スポーツ施設に見学に行ったりすると、臭く感じないどころか、むしろ若いエキス。スポーツマンのいい匂いに満ちている。
詳しい事はこちらのサイトで。エクリン線の方から分泌される汗の話ですね。いや、アポクリン線の分泌物も人によっては好きなんですが。
この近辺はスポーツ選手が町にいすぎて、町全体がスポーツ選手のいい匂いに満ち溢れていて素晴らしい。
ちなみに秋葉原に降りると洗濯物の生乾きの臭いがする…。という話があるけど、ほんとにあ”~…これか…という感じ。もちろん往来はそんな人ばかりではなく、こぎれいな人も沢山いるのに、”そういう人種が多い”という事実が町のにおいを作っていく。
というわけで外苑はしこたま嗅ぎまくった。わたし的には町の長所としてここを強く推したい。
町を嗅ぎまくりながら、やっとそれっぽい建物につく。美しいなぁと思い写真を撮りまくったんだけど、どうやらこれは裏だった。
こちら聖徳記念絵画館(の裏口)だそうで、ここら辺でやっと、千駄ヶ谷から外苑に向かうルートは裏から入る感じだったのだと気づく。
良い樹だけど、このすぐ脇も車がびゅんびゅん走ってて落ち着かない。
やっとそれっぽい並木道に出た。イチョウ並木だそうだ。
高木の樹冠が確認できる状態で、こんなにずらっと並んでるところをみれたことがなかったので、ウホウホと軽くゴリラになりながら資料写真を撮った。助かる…。
秋に来たらさぞかしロマンチックで美しいだろうなぁ。と思いつつ、 ランチ3000円越えとかいうアホみたいなカフェを通り過ぎ、コンビニでパンと豆乳を買い、自分の棲む町の駅前広場に座って、わが町は落ち着くなぁと思いながら遅い昼飯を食べた。
帰りがけ青山一丁目で書きこみ用の 路線図を買った。2年後までにこいつを色ペンでぐちゃぐちゃにするんだ、と思うと、今度から出かける時はなるべくスニーカーで行こうと思った。絶対に駅間を歩くことになるから。
そういえばだけど、東京はそこそこ土地勘が使えるし、好きな町なので、方向音痴が半分治った。田舎にいた頃は町が嫌いで嫌いで、何回歩いても覚えきれないし、覚える気もなかったので、いつまで経っても道を歩くのがストレスで、嫌だった。
こっちは通行人がみんな道に詳しいし、サインも分かりやすく、町並みも好き。歩いていて楽しい。根を張るべき町にようやく戻ってきたんだなぁって思う。
▼この記事を書いた仙人▼
▼記事の下の方に原宿の感想日記がついてます▼
▼昔書いた町歩きの記事。いまだにぽつぽつスキがつくのでありがたい▼
▼反応薄かったけど、作者本人は気に入ってる掌編▼