やっと詩がひと記事分ぐらいまとまったなぁ。って思ってぼさっとしてたら年が明けてしまった。前の記事でも同じことを書いたけど、今回も怪談話「リゾートバイト」の女将さんが書いた詩のようなのが混ざってて震える。(なんかこの女将さんはキチぶりとかがわたしと近い)
今回13編+インスタ全部読んでる勢の方々へ、感謝の意をこめて一篇書きおろしが入っています。いつもありがとうございます。あと、東京の旅行記も簡単に。
基本的に詩→画像→灰色の小さな字(一言雑感)の順に並んでいます。
ではどうぞ。
旅立ちの時が来た。
こんなポンコツ庭師だけど、丘の上いつまでも鐘を鳴らそう。
導《しるべ》だっていつまでも、灯しておくから。
還れるように、辿りつけるように。
チカチカと瞬く、ある日の蝶、夏の弦《げん》のように。
また会える。
お土産で頂いた小城羊羹がうますぎて
羊羹おいしかった。
羊羹おいしかった!
羊羹おいしかった!
羊羹おいしかったァアアアアア
って胸の奥底から、きらきらと、零れてくるんで、
この煌めきを両手で掬って、藍の天蓋に解き放ち、
星に還さねばならない。
愛しの羊羹へ。
おーい、そこの世界!
出発の風が吹く。
雨だれのしとしとに家中包まれてて、
なんだかお母さんのおなかの中みたい。
遠い昔、たまごの殻の中。
誰かがうたってくれた、貝殻のささやきが聴こえる。
静かな海色の日。
欠陥品のマグの底、ここは深海の部屋。
蝶番から外れた迷子の螺子は、今日も海の製造に忙しい。
ひとり用サイズのこの海に、水面で星が滲んでは、はらはらと零れる。
困ったことに、この欠陥品のマグしか持ってない。
あの明けの真実に浮かぶ、溶けかけの白い氷。
あいつをコップに入れてここに持ってきてくれやしないか?
どこかの結晶の竜に、いつだったか頼まれたこと。
難しいなぁ。
もう氷砂糖でいいだろうか?
むしろ氷砂糖が欲しかった模様。
おーいおーい。こっちだこっち。そうだ、俺だ。君たちはこれから39.9969ノットふかし込んで、北北東に向かうんだろ。遠くで瞬く灯たちに、愛しているよと、ド直球で伝えておくれ。風のうねりよ、雲の竜よ。西の島のハニーたちは、窓をガムテで貼っておけ。
RT>この人が風に乗せて、これから台風が来るハニーたちに何かコメントがあるそうです。 pic.twitter.com/JyuQtVw5vz
— mmsk (@mmsk404) 2018年9月30日
愛するフォロワさん方の可愛い顔に、傷がついたら大変だから。
空にぽっかり空いた穴から
≪おや、第二は?≫
と渾身のラジオ体操第一を、でっけぇ目ん玉が覗き込む。
はいはい。一気にやるとへばるんだよ。
深まる群青。
どこかのセカイのもうひとりの存在が、
見守るでも無しに、ただ、見ていた。
ほらよ、第二〜!
#日記
月夜の友達。
帰るところはここだよ。
どこかに行こうとしなくったって、いいんだよ。
ストーブにはお鍋、温かい湯気。
ずっとここにいなよ。
わたしはまだ、あなたに渡す鞄も詰め終わって、ないんだから。
うちにずっといてください。
──わたしの巣には、たまに酸を吐く大きな魚がやって来る。
どうしてここに?
≪さぁ?≫
遠い海面、蒼が丸く輝いていた。
他海《ホカノカイ》にはオツキサマっていうのが居るんだってね。
海の底は寒くって、色がなくって…。
≪行くか≫
大きな魚はわたしをくわえ、光の根元まで泳ぎこういった。
≪ツキがアイラブユーデスネ≫.
何故かカタコトだった。
#恋のお話
何故かしつこい魚の話。
鋏のフチで風に煽られふらふら。
眼下には沢山の手。
じゃきんと落ちた燈の燃えカスが海面の下、灯っていた。
一体“向こう”はどんな暮らしぶりだろう?
ここよりはマシなのかもしれない。
いつ”向こう岸”に渡ろう?
欠けた櫛みてぇにぐるりと建ち並ぶビル街。
中央広場の電信柱の電太郎。俺の不思議な友達。
≪ホラ、星トカイウノ≫
天辻に明星が輝いていた。
「いい加減働かねぇとな…」
ネクタイの結び方なんて、もう忘れてしまった。
≪生きテリャ合格≫
褪せて読めない電太郎の看板に、月光が響く。
≪…ドウシタ?≫
何でもねぇよ。目から金星が零れてるだけだ
まみすけさんは月のそばで金星がまたたく頃、褪せて読めない看板のついた電信柱のそばでほどいたネクタイの結び方が解らなくなった話をしてください。#さみしいなにかをかくhttps://t.co/8o4TtX2L4g
— mmsk (@mmsk404) 2018年12月1日
書いた。
ボクはいつも巣の奥。
びりびりにちぎった、ばらばらのひとり。
壊れた蛇口からは、どこかの深海がジャァジャァ。
蛇口を修繕しないと、この世界は燃やせない。
朽ちた工具箱に、鈍器。
わたしの”本体”
簡単に近況でも。
この間、用があって、東京に行ってきました。
ミカダさんのあとがき記事の売り上げが丁度交通費ぐらいあったので、下ろして東京に来ています。(丁度出る用があったので)ご購入者さま方、ありがとうございました。あ、だいすきな丸ノ内線のダクトです。これ見ると帰ってきたーって思えます。 pic.twitter.com/79f4QJc8LO
— mmsk (@mmsk404) 2019年1月30日
今回の要件は本当にしんどかった。途中でお会いして下さった、大家さんやお友達、担当さんの笑顔がなかったら死んでたかもしれない。
しかし、しんどかった話をねちねちと聞かされても困るだろう。と思うんで、要件の合間を縫って行った場所をもそもそと紹介していこうと思う。
元々東京暮らしは長かったのに、仕事で家にこもりっきりだったので、降りた事が一回もない駅が多すぎた…っていう後悔もあったので、今回原宿に降りてきた。(ほんとに一回も降りたことがなかった)
原宿というと、クレープ屋と、ダサい土産屋と、修学旅行生と…というイメージしかなかったんだけど、なんと代々木公園とか明治神宮があるとのことで、どっちも一回も行ったことがなかった。両方行くしかない。
明治神宮、参道の木々が素晴らしくて、感動して胸の底がキュウってなった。
しかし本殿はなんかデカイだけで、フツーな感じで、何でだ…って不思議だったんであとで調べたら、大正9年竣工の神社だった。参道の木々は全国から献木で集めたヤツらだそうで、なるほどなぁ。
しかしやたらとほっとする神社だった。居ていい感じがするというか、良い神社だなぁって思った。ここの神さまは明治天皇だそうで、だから明治神宮なんだ。知らなかった。
これを書いた時、凹み切っていた。
関係ないけど、わたしが仕事でパースを描いたり、わたしが会社の主電源を間違えて落としたりしてた意匠設計事務所の社長がいらっしゃるのだけど、明治天皇に似ていた。
画像出典:明治天皇 - Wikipedia
今見ても似てる。社長が間違えて葬られてる可能性があるなぁ、とか空想して、勝手にゾワゾワしたりした。
結局、明治神宮は気に入ってしまって2日連続で行った。一日目はしんどくて、クソみたいな気持ちで訪れてしまって、もう一回入口のとこの甘酒がゆっくり飲みたいなぁって思ったのだ。甘酒屋のおじさんが覚えていてくれて、うれしかった。
代々木公園は、明治神宮のすぐ隣だった。なんで原宿からいけるの…。代々木って書いてある駅からしか行けない場所だと思ってたので、意味が分からなかった。いや、駅と駅の間とかなんだろうなぁとは思うんだけど。
ジャグリングの特訓中の方。サックスを吹いてる方。シンガーソングライターの方。それぞれ目指すものがある素敵な方ばかりいらっしゃってワクワクした。いい公園だ~。
80’sダンスサークルのパフォーマンスも見れた。真ん中のリーゼントの方カッコよすぎ。
縁石の上をずっとよたよたと渡りながら散歩した。
竹下通りは入口だけ見て即帰った。
自動頭洗い機みたいというか、まるで頭だけベルトコンベアに乗せられてるようだった。これではゲートのところでシャワーが出ないとおかしい。入口が下り坂なので、余計頭ばかり見える。あ、入口にあったダサいお土産屋さんには入りました。≪極悪非道≫とか書いてあるステッカー買えて満足…。東京土産はこうでなくちゃ。
最終日、帰る前に東京駅にnoteの未沢静水さんがいらしてくださったので、昼飯に駅前の美しい広場でプチピクニックした。その日はやたらとあったかかったのだ。わたしが道や駅が分からなくておろおろしてるところを親切に案内して下さったりして、神なのか…と思った。
ミカダさんもお読み下さっていて、イーネオヤというトルコの刺繍でジルバ(作中キャラ)を模したオヤグッズをくださいました。可愛いなぁ。あと、こげ茶、水色、黄緑の配色大好きなので、封を開けてびっくりした。ありがとうございました。大切にします。
静水さんからのプレゼントは下の緑の額。 宝物がどんどん増える。うれしい。
東京駅には担当さんも来て下さって、帰る間際にオシャンティなカフェで、エロ展開の相談なんかをした。最終日はしんどい要件の展開にも、やっと好転の兆しが見えてきて、笑って話せたのでよかった。
*書きおろし*
悔しいの嵐が沼の中、髪を乱した。
薄れ行く意識のさなか、俺の冴えない人生が、かごめかごめと取り囲む。
嘘のつけない泥の道。
俺が拾った吸い殻を捨てたヤツらは笑う。くだらねぇこの世界。
ここへ来てまた吸い殻が落ちてやがる。
いいよいいよ、もういいよ。冥土のゴミ箱に捨てて来てやる────。
────気づけば暗い暗い森の中。むせながら這いだしていた。
ジキジキと夜喰虫が笑う。
手のひらには何故か翠晶の欠片。細長くて、吸い殻みてぇなカタチだった。
薄く翠に発光するそいつは、こっちだ、こっちだって、闇の先、指し示していた。
徳を拾おう。
今回山ほど打ちのめされ、絶望して安宿に帰って泣いた詩です。正直言ってもうダメだ。と思ってたんですが、首の皮一枚で話がつながった。ピンチの時、普段のたち振る舞いを見ていたお天道様が、ほんの少し、1mm程、掬い上げてくれる。(ゴミ拾い、気持ちいいしおすすめです)
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