命削って仕事してるのはみんな同じなのに、「私の方が大変。私の方が嫌な仕事」っていうのを前提にして話しを振ってくるのって、目の前の人の職業をスゴイ侮辱してると思うんだけど、結構みんなすぐその前提で話す。
絵とか芸事、音楽の仕事だとさらに大変だ。経費で遊べていいな。みたいな一言も加わる。
そう来られると、「じゃあ今から私が〆切前3日で消費してる、HP.MP.SPを、同じように3日かけて抜いたらどうなるか、やってみろよ」って思う。スゴイ消費量なんですからね。特にMP。
無意識に決めつけているので、そういう話題じゃない時なんかにぽろっとみんな言う。本人は気づいてない。しかしこっちにはがっつり伝わる。
こういうの私はあんまり比べないようにしてるんだけど、実際体を動かす量が多い仕事や、裁判官とか、お医者とか、介護士さん、他の人の分の責任も一緒に負う仕事とかは、一般的にも過酷とされてるので、なんか私もつい「この仕事は大変そうだ」って見かたをしてしまう。自分には出来ないので余計思う。
じゃあ、世の専業主婦さんや、生活のゆとりの部分を創る音楽や芸術分担の人は、大変じゃないのかって話になるけど。みんなみんな仕事中は死んでいる。お母さんとか、さらに給料は飯とか布団とか現物支給だ。
みんなーー!奥さん、お母さんに、いつもありがとうってちゃんと言おうね!たまには食器洗いとかも手伝おうね!
お給料がよくて、5時に帰れる。確かに羨ましいし、聞いた限り楽そうだ。しかし、じゃあ遊んでるかっていうと、きっと就業中は、しこたま神経を使ってるだろうし、人付き合いや大きな責任。色々なやるべきことを抱えてる。ちゃんと休みが取れる分「疲れてたから」なんて自分への言い訳も許されないのではないかと思う。
大きな穴を10mスコップで掘ってきた人と、1カ月にわたってプレゼン資料を作ってまとめてきた人、どっちが知らない人から多くの労いの言葉がかかるかっていうと、多分穴を掘った人じゃないかなと思う。そうするとプレゼン資料まとめた人はきっと悲しい。両方同じぐらいお疲れだと思う。
苦しいって言いづらい職業だと、さらに労いなんかない。いいなぁって言われるだけだ。さらに不平不満を言わないように心掛けてる美しい人は、天才とかチートとかって、まるで努力もしてないような言われ草だ。言わないからって大変な事が起こってない訳じゃない。
要は「楽そう」「大変そう」の「そう」の部分がキモなのだと思うんだけど、「そう」ってただの決めつけだ。その人の中の事実じゃない。
『大変「そう」』って労いでよく使うけど、言っときゃいい訳じゃなくて、よく話も聞かずに「大変そうですね?」って言われるのも嫌だろうなーと思う。その人のやりがいとか、やっててよかった事なんかもお伺いしたいので、「大変そう」もお話する前は出来るだけ意識から外しておきたい。
こういうのは作業量とかではかって比べるから、やな感じになるんだよなぁ。なんか比べるにしても、もっと楽しい感じでやれば、世の中平和なのになぁっていつも空想する。
例えば、上司のオヤジ度の比較とか、うちの社員食堂すごいんだぞーみたいなのだったら、家に帰って、1人で笑っちゃうことも多そうだ。
「うちの社員食堂のハンバーグは、なんか人肉っぽい味でつらい。おまえんとこのハンバーグはいいな。。まるで合い挽き肉じゃないか…」
すごくいいですね!こんな感じだったら自分の方がつらいアピールも本当に労ってもらえそうです。
でも家の中で守秘義務だらけの小さなカットばかり描いてる私の家には社員食堂みたいなカッコいい施設がないから、やっぱり最下層だよなぁ。なんか家の中に「社員食堂」って大きく紙に描いて貼っておこうかな。
あ、違う違う。ない方が、スゴく過酷な職場として、みんなの同情や労いを一身に浴びれるんだった。
いや、でも、私は社員食堂超欲しい。「B定食!」とか言ってお盆とか持ってみたい。「ライス小」とか言って周囲の男子社員に少食アピールしてみたい。
お湯だけ借りてカップラーメン食べてる時に「おっ給料日前ー?」みたいにお盆持ってる社員さんに声かけられたい。
話ずれてしまった。冷蔵庫に貼ったらお母さんが「うちは食堂じゃない!」って怒られました。ごめんなさいー。お母さんいつもありがとう!
楽そうに見えるからって「楽そうでいいな」って他の人が決めつける事なんか出来ないって、何かにつけ思う。
ただ、我々の発想は貧困で、比べることしか大きさを計れない事が多く、どうしても比べて考えてしまう時は、主観でしかない事を強く念頭に置かなきゃなぁって思う。
楽「そう」大変「そう」の「そう」は自分の思い込みであって、事実じゃない。
出来るだけ目の前にいる人を讃えて暮らせたらいいのに。と思う。その人はそれぞれ、きっと、一生懸命なのだから。
みんな今日もお疲れ様!
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