長きにわたる雲の上の仙界暮らし。これでいいのか…と思い始めたわたしは、一念発起。東京に降り立った。
久々ニンゲン界──都民として舞い戻った記念に「二年後までに東京で降りたことがない駅をなくす!」という無謀な目標を立て、方向音痴のくせにO型根性丸出しで、なにもかも行きあたりばったりで───東京町《とうきょうちょう》全制覇を目指し、町歩きに挑むことになった。
東京町まみある記3回目です。今回は一日で行った場所ではないので、ばらばらと多め。とりあえず書きだしてこうと思う。
・蔵前,両国
・大久保
・府中
に降りてきた。
今回〆切り前にどうしても行かなきゃいけないい取材があった。見るだけ見て、打ち合わせを終わらせ、そしてやっとまとめにこれた。だから溜めてしまった。今回ほぼ徹夜明けに朦朧としながら行った場所ばかりなので、簡単に語っていく。
花火を観なきゃ…。
花火の取材をしないと描写出来ない箇所があり、(漫画ではなく別件)7月20日に開催される、どうたらこうたらとかいう派手めの花火大会に行こうと思っていたら、俺が知ってる田舎もんが河原に集まる花火大会ではなかった。
さすがTOKYO。コンサート的な催し物で、くそ高い前売り券が必要な花火大会だった。幸い電車に乗る前に気づいたのでよかったけど、果てしなく惨めな気持ちになった。
このまま作業に戻ると、落ち込んで描けないだろうという予感がしたので、そのまま丁度ホームに来た謎電車に飛び乗った。多分東西線だったと思う。そして、カンで降りてみよう。ということにした。
旅というのはこうでないと。しばらく電車に揺られていると、次は、早稲田、早稲田。というアナウンス。
早稲田というと、わたしの中では、ひと握りの下半身が、真面目な学生に迷惑をかけている町。という印象。これはこれでとんでもない偏見で、
↑この妄想をなんとかしないと、人として終わってる。と思ったので、この町を選んで降りた。きっとちゃんと見たら印象が変わるのだと。
素晴らしい町、早稲田。
駅から降りてすぐの道幅にメンタルが影響される習性持ちなのは、前回、前々回と、語りつくしてきたけど、早稲田に降りた瞬間、4車線はあったのに、降りた瞬間────
みたまえ、これが智慧の殿堂…光輝く若者たちの町…。
安い…安いぞ…!
そう、学生街なんでメシが安い。器持参でさらに値引き。みたいな店もあった。わたしは町に漂う気にすごく影響を受ける。降りた瞬間、わたしと気が合う町だ。と感じた。道幅にガタガタ言わなかったのは、早稲田が初めてかもしれない。
ドッグカフェでチャイ。まみある記で店に入りたくなったのは初めて。
古書店。素敵すぎか。
お姉さん方、土産ですよ。
早稲田構内に向かう道すがら、きれいなお店があったので、アパートのお隣さんに入浴剤のお土産を買った。
こんないい匂いの店で、 早稲田ガールが意中の男子のためにプレゼントを包んでもらったりしてるのか…と思うと、テンション爆上がりだった。
ちなみにお隣さん顛末記はこちらでしゃべっています。(無事渡せました)
緑深い早稲田構内。
守衛さんとかに怒られないかなぁとか思いながら、ちょっと座って水筒の茶を飲んで帰った。構内入場に関してはっきりしたことが分からないので、ここではノーコメント。
ただ、こんな感じの空気感ではあった。
学食ははいれるぞ!
それにしても煌くような風貌の学生さんだらけで驚くばかり、容姿の話だけではなく、オーラが輝いているのだ。まぶしかった。
さすが早稲田、構内に何軒もコンビニがある。
さすが早稲田、気つけ薬がおいてある。
さすが早稲田、USBとか置いてある。
さすが早稲田、メイク道具が置いてある。
わたしの早稲田の思い出は、コンビニすげぇー。だった。
この店、後述するけど、この町では栄えてるんである。
さて、違う駅から帰ろう。と思い、周辺駅を検索すると、
面影橋。
というなにやらロマンチックを固めて三日三晩煮詰めたスープのような名前の駅が。
向かうしかない。
途中、道を尋ねたら「途中まで一緒に行きましょう!」とかいって、親切にしてもらって感激。早稲田の学生さんだった。ほんとに降りてよかった。またこよう。
都電荒川線最高か。
都電荒川線、なんとちんちん電車だった。ちんちんといえば、陰茎を意味する俗語であるが、車内に陰茎など一本も見当たらず、
ちんちん‐でんしゃ【ちんちん電車】 〘名〙 (「ちんちん」は、車掌と運転手との間の合図に、紐を引いて鳴らす鐘の音。 また、運転手が線路上の通行人に警告するために足もとのペダルを踏んでも鳴らした) 市街地を走る路面電車の称。
こういうことだった。この話題はもちろん知ってて展開した。
道幅は面影橋周辺もそう狭くはなかったけど、やはり町の気があってるので、心地よく過ごせた。風情ある下町の電車。
徹夜明けでそのまま来たので、正直もう帰りたかったんだけど、鬼子母神前。というキャッチーな駅名を聞いて、とりあえず降りた。なんか降りた方がいい。と思ったのだ。直観には従った方がいい。
鬼子母神前。
狭い…狭いぞ…!
なんというツボな神社…。
そして偶然にも祭りだった。花火大会に行きそびれてよかったのだとやっと思えた。
強めのこよりだったんだと思う。周りの人も結構釣ってた。
素晴らしすぎて、目がつぶれそうだったのは、遠のく記憶の彼方になんとなく残っている。そう、ここでほぼまみすけ電池の残量が0になってしまった。
なんだこれ?
何故この写真が残ってるのか、よく分からない…。多分降りたんだと思うんですが。その日は気を失うように、床で寝てしまった。とりあえず鬼子母神前はまた行くと思う。
数日後。花火リベンジ。
さて、依然としてネームは描き上がらず、担当さんと打ち合わせまであと2日。というシビアな日程で、隅田川花火大会に取材に行った。もちろんまた徹夜明けで行った上に、人がゴミのようだ大会って呼んだ方がええんちゃう…。というような扱いだった故、あまりいい印象で語れない。
というわけで町の印象の話ははしょる。普段の風景の日にまた来ようと思う。
蔵前、両国。
EASTTOKYOゾーンに区分される東京の東側、浅草らへんの町。
隅田川初参戦する人に一つアドバイスというか、多分こうした方がいい、という話があるので、簡単に書いておく。
浅草、蔵前などのモロ公式会場指定の駅には降りないこと。
駅に降りるなり、意味も分からず一方通行の行列に並ばされて、ベルトコンベア方式で、橋の欄干を歩かされ、止まってみれない仕様。第二会場の蔵前では少なくともそうだった。
街宣車から警官が「立ち止まらないでくださーい!後戻り、出・来・ま・せーん!」とか叫んでて、軽くディストピアみもあった。
唯一のいい思い出というか、上空にヘリが何機か飛んでおり(これは…TVで見かけた「今、隅田川には何万人の来場者がーー」とかいって実況してる人が乗ってるやつだ…!)という謎の感動があったことぐらい。
ここはまだ観れた方。
他は橋桁が邪魔で、橋を見にきたような感じだった。
どうせ少し離れた町まで全て交通規制で、歩行者天国になるようなので、地元民は両国あたりの道路にレジャーシートを敷いて、ゴロゴロしながら観ていた。
両国でアホみたいに迷って、意識遠のく中、この辺住みのフォロワーさん(忍者枠)が五色米を撒いてくれているはずだ…とか、意味が分からない鼓舞の仕方をしながら、なんとか帰った。
取材した甲斐はあまりなかったけど、取材してこれならしょうがない。とあきらめもついて、なんとか別件の方は仕上げることができた。 ネームもぎりぎりでキリのいいところまで直し終わって、打ち合わせも無事終えることができた。
大久保。
中央線沿線、中野と新宿の間ぐらい。
この大久保の日こそよく考えたら二日ぐらい寝ないでいったので、もうなにがなにやらだった。この日の目的はライブ参戦。
結局帰りが23時とかで、なんで立ってるのかよく分からない状態で撮った一枚。いい道幅だった。
府中。
地図でいうと、東京のだいぶ西側、国分寺のちょっと前のあたり。
山久しぶりに見た。浅間山《せんげんやま》だそうだ。
ここへきて、やっととっぷりと寝てからいけた。この日はフォロワさんとお会いする日だったのだ。お忙しい方なので、わたしの棲んでる町と、その方の棲んでる町の中間ぐらいの、この府中でお会いすることになった。
なんでもあるぞ!府中駅。
まみある記をはじめてよかった。知らない町にいけるとうれしい。
OFFレポはこちら。
ラジオ内でも言及してるけど、わたしは親しくして下さる方とお会いする時、もともと足りてない移動能力がセーフモードになってしまう。友達がそこにいれば、それで満足して動かなくなるのだ。
なので府中といえば、駅ビルとおかしのまちおかの印象しかない。しかし、なんかものすごく楽しかった。そう、わたしはもともと”動かない方が断然楽しいタイプ”なのだ。だからまみある記なんてことをやろうとしてたんだった。そうだったそうだった。
ちなみに府中市民は駅ビル内に新しくできたおかしのまちおかの存在に湧いていて、希望の光のような感じだそうだ。というわけで、わたしもフォロワさんと二人で新設まちおかに歓喜して、あれこれ駄菓子を買ってしまった。
ボンタンアメ、微妙だなぁと思いながらたまに食う。なんでだ…。
カフェで涼みながら、描き立てほやほやの漫画とか読んでもらったり、共通のフォロワさんのここが好き!というようなハッピーな話題で盛り上がる。
間違えてしゅわしゅわを注文してしまった。
フォロワさんのタイムアップが来たのでお礼を伝えて帰ろうとしたら「まみある記用の写真を撮っていって下さい!」と、これまた気をまわして下さった。天使か。
美しい~~!
立派な木がやたらと多いなぁ…と思ったら、なるほど参道なんだそうだ。
神さまがいる町。というのは、いいもんだなと思う。ほんとは、この神社にもちょっと寄りますか?という提案を受けたのだけど、お忙しいところ遠方から来て頂いてるので、また今度涼しい時期に来ましょう。ということにした。
ついでにこの銅像に纏わる話を超教えてもらえた。それにしてもこの方、なにもかも詳しい、詳しすぎる。話を聞いてるうちにさらに大好きになった。こういう方が先生だったら、もっと勉強したかもなぁと思った。
ありがとうございました。また遊んでくれたらうれしいです。
さて、今回は駆け足で更新で、とにかく寝てから歩けよ。という感想しかない。なんでこんなの撮ったんだろう?という写真ばかりで…。
ただ、ちゃんとしなきゃ。なんて毎回縛られていたら、東京全制覇なんて出来ないだろうとも思うので、こんな感じで、とにかく続けていくことだと思う。
まだ、どことどこが近い。とか、ほとんど分からない。でも早稲田と講談社は結構近かったんだなぁとか、歩いたあとMAPを確認して、ようやく分かったりして、土地を知る喜びが少しずつでも感じることができたらいい。
▼この記事を書いた仙人▼
今回のベストショット。
早稲田のペナント屋。ペナントなんて誰が買うんだ…と思いながら店の前まで来て納得。学生さんが部活で使うやつだった。
鬼子母神前の途中の民家の美しい植物たち。どっちってしぼれなかったんで、両方載せておきます。
▼読み返したら、なんかよかったので、サルベージしておきます▼