インスタのまとめも3回目になります。今回、詩というより、ss要素が強いものが多いなぁという感じですが、今回はインスタ全部読んでる組用に書きおろしの詩もありますよー。
ss増えてくると漫画で描きたくなりますね!
ではどうぞ!
みんなお腹いっぱい、寂しくない。笑ってられる世界がいいのにな。
道具たちも喋ってくれたらいいのにな。
魔法が使えたらいいのにな。
ヒーローが颯爽とピンチを助けてくれたらいいのにな。
ドラゴンに乗って、空を駆けるもう一人の"わたし"はいつもベランダで洗濯物の途中、空を見上げるわたしを、気流を操りながら、嬉しそうに見つける。
――ああ突風だ。耳をかすめ、通り抜ける。屋根と隣家、トタンの青。
とても気に入って書けたもの。
"宝物"?そこかしこ転がってるだろ?
なに?どこだ?どうやって探す?
そうか、探し慣れてねぇんだな。
んーー。
じゃあこれはどうだ?
ちったぁ探しやすくなるだろ。
何ィ?ただのポンコツだって?
そりゃそうだ、こりゃ"俺の"だ。
てめぇのはテメェで探すんだよ。ばかたれ。
テキトーに、なんとなく、とどめておいて笑いましょ。なんとなく、流して流して、舞台裏。天だ地べただ、貴族さまだぞ。王子と乞食だ。下だ上だ、月とカエルだ。
裸の王様。消費する為の蝋。そうだここは、書き割りの町。
テメェ。あのオルゴールは、綺麗に視えた、石ころは、どこやった?どこへ仕舞った。
――狼は、"空洞"をしばらく気にしていたようだったが、虚ろな息を確かめたあと、糸を解いて、空に放った。
ちょっとそこのマンション、今度空のヤツらの立ち寄り所になるそうな、えーっと。あ、いいとこに。ちょっとピン打っといて。すぐ行く。
…月使いが荒いな全く…。
――ねむれまよいご 藍に銀に…
――くすぐって、撫でて、笑お、良い子
――月のお舟に乗せて、行くよ
――南南西はどこだ?雲の、向こう
――夢路、漕ぎ出す、月のたびびと
こちらの作中出てくる子守唄の2番です。もしかしたら2番も出てくるかなと思って先に作っておいたものなんですが、多分割く尺がないので、もうUPしておきます。
チロタの妹は2番で「くすぐって、撫でて」のとこでお兄ちゃんが歌詞と同じことをして笑ってくれるのが好きだったみたいですね。
いいか!お前らよく聞け?!藍晶月13の日。"海"の最初の一滴。つまりおふくろのおふくろの、スーパーウルトラハッピーバースデーだ!この日があるから"世界"が生まれたんだ。これは愛だ!とてつもねぇ日だ!ビッグパンだ!でけぇパンだ!腹減った!
お母さんの誕生日に贈った詩。
きっとこのネクタイは「もう一杯付き合ってよ〜」とかしつこい酒飲みの上司を化かして逃げた狸のサラリーマンの痕跡だろうな〜。と通りがかるたびに笑ってしまってたんですが、ある日代わりに箒が置いてあった。それから狸山君(仮名)の姿を見たものは誰もいない。いや、元々誰も見てない。
すみません、これ詩じゃないんですが、個人的に大スキで…。狸山君が消えた後も、この駐車場には、箒が消えたかと思ったら、傘がおいてあったり、傘の場所が少しずつ動いてたりして、通りがかるたびに、物語が降ってきて、笑ってしまう。
"そんなに珍しいか?"
茫然と仰ぐ俺を一瞥しながら、朝を急ぐこっちの"地球"の奴ら、まるで時計の針。
この空は"今日"
今日が注がれてるカタチのない透明。俺じゃねぇ。空を見ろ。
地球町《あおのまち》から出たときのお話。
よう傍観者、対角線を映して返すぞ。
鏡の中はヌケガラ。
どうだってどうでもいいよな。
そりゃそうだ。
誰かにとっては、道端の"白"一輪、空々しい空の下、朽ちていくだけ。
空っぽの"青"の元。対角線の向こう、遠巻きのセカイ。
ねじまきの取っ手は銀の月。
てっぺんじゃ、何もかもが豆粒みたい。
北極星帰りの鳥たちは口々にさえずる。
ふぅん、そうかい。よかったな。
ところでこの仰ぐ世界は欠けたボクだけにしか視えない。
土の匂いを嗅ぎながら、ボクは"星事の羽根"を構築出来るのさ。
自由で自在。何でって?みれたことがないから、縛られないのさ。
劣等感の詩。
「西極星《さいはてのほし》。金のボタン」の物語。3篇。
地球町《あおのまち》4丁目-QY番地98号、とある電信柱からのスタートとなります。果たして西極《さいはて》の縁から"金のボタン"を持ち帰れる"操舵手"は、何人いるのでしょうか?!解説のトトムラさん?
「実にくだらんなぁ…」「金のボタン?」「…まぁ探しに行かんと気づかんからな…」
そこのお前、どうやら道に迷ったみてぇだな。
奇遇だな、俺もだ。全ての配置に意味なんてあるってな。
"金のボタン"の意味はなんだ?
そこの紅いの、西極《さいはて》はどっちだ。
ぐるり、回廊の途中。すりむき続ける旅路の鴉。
おふくろが縫い付けそびれたっていう"金のボタン"を探し西極《さいはて》に旅をする俺の脇。一陣の風巻き起こし、一斉に"大きな船"が東に向かって空海原駆ける。
「東に何があるんだい!?」
"操舵手"は船から乗り出し、ニィと笑い、こう言った。
「しばらく夏弓月《なつゆいつき》だろ、明星の地点に戻りゃー、倍々バケーションってヤツだ」
……「お、お」
「俺も…!」
「乗せてくれ!」
.
俺は…"夏休み"とかいうのに負けた。
《連作》
金ボタンの彼の詩はどれも連作でじわじわ続いています。
どこかの令嬢…いや皇女だろうか、みるからに俺たちとは身分の違う、美しく丸焦げになったような少女(※永遠の)が、黒街《クーロガ》の路地で行き倒れていた。
ゴロツキどもは一瞬雷に打たれたみてぇになったあと、口を揃えてこう言った
「下にー」
「下に」
「図が高い…」
「図が高い…」
「ハハー!」
「ハイルお嬢…!」
気づけば、いきなり交差した。
そうか、この日、水平線の向こうから、いや、プレセペ星団とかその辺から、道の突貫工事は始まってたんだろ。離れたり離れたり離れたりしながら、並んで歩くボクら。
交わりそうでそうでもない二本の道。今日は始まりの導、向こうから右手、こっちから左手、伸ばして。
友人の誕生日に贈った詩。
次はどこの異世界に行こう。近くて遠い、近所で彼方の大冒険。
5月に屋久島に行ってきました。 もっと詩が書けるかな、と思ってたんですが、あまりにも素晴らしかったので、島にいる間中、思考停止してしまった。ちゃんと覚えて帰ってますので、この島の感想は作中ガンガン突っ込んでいきます。
6丁目から雨が吹く。7丁目はどこだ。
路地裏からは、天貫くでっけぇダクト。
家々からは、次々とデンキの柱。
ニンゲンどもは今日もせわしない。
今朝のパンは丸焦げ。笑いながら囲む。
――明日は?
やおら「みて!」窓を開け、立ち止まり、町中の奴らが一斉に仰ぎながら追う先。
彩の帯が上る。この星の守護竜。
それは、今日に続く日。弓手に架ける竜《コイツ》のように。毎日の食パンのように。
《書きおろし》
この詩を書くにあたって、こういう虹に対する感想がありました。
https://instagram.com/p/BWI6d1kBLih/
こいつらにとって初めて見る虹。わたしは一緒にみながら(自分だけの感想を探してみよう)と思って躍起になったんだけど、なかった。何回みても視ても「希望」の二文字しか思いつかなかった。みんながいうだけあるのだと思った。
何を見ても一回は自分だけの感想がないか考えるくせをつけてるんですが、負けた。「希望」しか思いつかない。
虹って昔の人は竜だと思っていたそうで、子供のころから虹の漢字の由来が好きで好きで…。
そんな感じで、インスタまとめでした。15篇以上溜めるとさすがに長いですね!10篇ぐらいでまとめたほうがいいんだろうか。
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